
6点を追って突入した最終盤。東海大大阪仰星はFWが密集からじわじわと前進し、最後はプロップ朝倉が佐賀工の防御を打ち破った。トライ後のゴールも決まって逆転。「全員でやり切ろうと思っていた」。朝倉は興奮を抑えるように劇的な勝利を振り返った。
2PGを決められて試合を折り返したが、手応えを得ていたのは東海大大阪仰星だった。自陣ラインアウトからのモールを何度も仕掛けられても、FWが固まりになって対抗。湯浅監督は「相手が嫌がることをやろうと言っていた」。佐賀工が絶対的な自信を持つ得点パターンを封じて精神的な重圧を与え、後半に向けて勢いを付けた。
前回準優勝も新チーム始動後に調子が上がらず、今大会は初めてシードから外れた。それでも目指すのは頂点。シード校を破っても「どことやっても勝たないと優勝はないから」と湯浅監督はあっさり言った。優勝は6度。どんな強豪にとっても油断できない試合巧者であることは間違いない。
【時事通信社】
〔写真説明〕後半、逆転につながるトライを決め、喜ぶ東海大大阪仰星の選手=30日、大阪・花園ラグビー場
2025年12月30日 16時29分