若ノ勝、地道に前進=師匠の教え守り、成長―大相撲・薫風に乗って(下)



夏場所で新入幕を迎える若ノ勝。初土俵から所要26場所での昇進は、スピード出世が目立つ近年では決して早い部類ではない。けがもあり順風満帆な道のりではなかったが、「(師匠の)厳しさがあったからこそ、今の自分がある。信じてやってきてよかった」。湊川親方(元大関貴景勝)の教えを守って稽古に励み、殻を破った。

湊川親方は、埼玉栄高時代から素材を見込んでいたという。「すぐに結果を求めれば近道もあった。ただ、身長も高いわけではない。土台づくりからスタートした」。師弟は、基礎をじっくり鍛えることを重視してきた。

その成果は、直近2場所で表れた。今年1月の初場所で十両優勝を果たし、続く春場所も11勝。若ノ勝は「回転のある突っ張りが少しずつできるようになってきた。理想の相撲が取れることが増えている」と成長を実感する。

湊川親方の現役時代に、付け人をしていたこともある。「入門してすぐに付いて、いろいろなことを学んだ。憧れであり、もっと強くなって恩返ししたい」。一方の湊川親方は「私にはない突き押しを持っている。一番良いところであり、けがをしない方法でもある」。自身の現役時代はけがに苦しんだ経験を踏まえ、指導に生かしている。

夏場所では勝ち越しを目標に掲げる若ノ勝。幕内定着に向けて「白星をつなげられるように」と意気込む。湊川親方は「幕内の舞台にのまれず、自分の相撲をやりきってほしい」と期待を込めて見守る。

【時事通信社】 〔写真説明〕横綱審議委員による稽古総見に臨む若ノ勝(右)=1日、東京・両国国技館

2026年05月06日 07時02分


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