
けがの影響を感じさせない力強い取り口を披露した。小結に返り咲いた若隆景が琴桜を撃破。「一生懸命、最後まで相撲を取る。それだけ」。短い言葉に、己の勝負に対する覚悟が表れた。
大きな大関に持ち前の低い姿勢で鋭く当たり、胸を合わされかける場面もありながら頭をつけ直す。両まわしを引くと、どっしりと土俵の外へ追いやった。「しっかりと寄り切れてよかった」と手応えがにじんだ。
3月の春場所は右腕の負傷により、東前頭筆頭で給金を直した後に休場。先の春巡業を休むなど、場所前も満足な鍛錬が積めない中、「できることをしっかりやった」。稽古が終わると患部をすぐに冷やし、超音波治療などを徹底。師匠の荒汐親方(元幕内蒼国来)は「先場所はよく勝ち越した。気持ちが強い」とまな弟子を褒める。
2023年には右膝の大けがで、幕下まで転落。その後、三役に返り咲いた経験もある。不屈の31歳は「体が大きくないので、気持ちで負けないように取っている」。これで初日から連勝。横綱不在となった土俵で、役力士の存在感を示す。
【時事通信社】
〔写真説明〕若隆景(右)は琴桜を寄り切りで破る=11日、東京・両国国技館
2026年05月11日 20時34分