
無安打が続こうと、それが止まろうと表情は変わらない。中日のベテラン涌井の投球には円熟味が詰まる。4回を完全に抑え、6回1失点で3勝目を手にし「もう少し投げられたらよかったが、勝てたのでよかった」と笑った。
シンカーとスライダーを使い、ストライクゾーンを広く使った。いきなり左手首に打球を受けてひやりとし、五回に1点を失っても崩れない。六回2死二塁ではサンタナに対して外角低めに集め、シンカーを振らせて三振に仕留めた。
思考にも深みが増す。6月に40歳を迎え、「人間、楽をするとどんどん悪い方にいく」と自らを戒めた。ペース配分を考えるより、状況に関係なく力を尽くす。キャッチボールを含め、体全体を使うことも意識。力感が伴ってこそ、多彩な変化球も投球術も光る。
チームは久々の連勝。3位以下の4チームによるAクラス争いが混迷してきた中、「まだ最下位。常に1ゲーム差ではね返されているので、そこをクリアしないと。でも上位に連勝できたのはいい」。激しくなる終盤戦へ、ベテランの腕も鳴る。
【時事通信社】
〔写真説明〕力投する中日先発の涌井=5日、バンテリンドーム
2026年08月05日 21時50分