
球団初のリーグ連覇を遂げた瞬間、阪神の選手と首脳陣は宿舎にいた。藤川監督は涙ながらに、「苦しかった。よかったです」と言葉を振り絞る。デーゲームに敗れ、理想の形で決めることはできなかった。それでもチームには大きな喜びが広がった。
優勝マジック1で迎えた広島戦。首位にいながら苦しむ今季のチームを象徴するような逆転負けを喫した。三回の坂本の同点アーチと佐藤の39号3ランまでは良かったが、直後の三回に才木が同点3ランを浴びた。「チームに迷惑をかけた」。八回にドリスが勝ち越され、石井も流れを止められなかった。
終盤戦は、優勝を逃してもおかしくないような空気があった。打線の不振が響き、9月5日から悪夢の7連敗。ここで藤川監督が繰り返した言葉が「結束力」。先発も中継ぎもフル回転で力を振り絞り、打線は中軸が奮起して1点をもぎ取る。負ければ首位陥落という試合も、一丸で乗り越えた。
独走優勝だった昨季のような圧倒的な強さはなかったかもしれない。それでも高い能力を持った個々が結集し、10月までもつれた巨人との競り合いを制した。主砲の佐藤は「形はどうあれ優勝できた。めちゃくちゃ最高です」。この日に訪れた歓喜は、阪神にとって忘れられない歴史として刻まれるだろう。
【時事通信社】
〔写真説明〕2年連続8度目のセ・リーグ優勝を果たし、記者会見する阪神の藤川監督=3日午後、広島県内
〔写真説明〕セ・リーグ優勝を果たし、祝勝会を楽しむ阪神の藤川監督(中央)=3日、広島県内
2026年10月03日 23時28分