
F東京の長倉は古巣との一戦に特別な心持ちで臨んだ。「浦和では何もできていない」。在籍時に活躍できなかった悔しさをぶつけるように1ゴール、2アシスト。全得点に絡み、快勝に貢献した。
気負いもあったのか、前半は動きが硬かった。チームもなかなか好機をつくれない。その停滞感をゴールで打ち破った。後半18分、ピッチ中央から相手をはねのけるようにドリブル突破。相手DFに一度は止められかけたが、ゴール前まで力強く突き進み、左足を鋭く振り抜いた。「スピードに乗ったので、(シュートは)当てる感じだった」
この得点で肩の力が抜けた。6分後に右サイドを抜けると、狭い隙間を通す絶妙なクロスで安斎の追加点を演出。終了間際にも駄目押し点をお膳立てした。
埼玉県出身で、中学時代から浦和の下部組織に所属。トップチーム昇格はかなわず、アマチュアクラブを経るなど遠回りの末、2025年にたどり着いた。しかし、途中出場が続いて存在感を示せず、わずか半年で退団。F東京で主力に定着した。
苦しい時期を過ごした浦和で「活躍しないと、試合に出られない。当たり前だが、それを感じた」。学びを生かし、今季はJ1で自己最多の6ゴール。成長した姿を存分に見せつけた。
【時事通信社】
〔写真説明〕後半、先制ゴールを決め、チームメートに祝福されるF東京の長倉(左から2人目)=10日、東京・味の素スタジアム
〔写真説明〕前半、攻め込むF東京の長倉(中央)=10日、東京・味の素スタジアム
2026年10月10日 19時47分