
三役に返り咲き、義ノ富士は出世への思いをより一層強めたようだ。九州場所(8日初日)を前に「上しか見ていない。番付が戻ったら、上しかない」と気持ちの高ぶりを隠さなかった。
25歳の注目株は7月の名古屋場所を新三役の東小結で迎え、6勝止まりという悔しい結果に。西前頭2枚目に転落した秋場所は初日から5連敗という苦境を乗り越え、9勝と盛り返した。
熊本県出身の義ノ富士にとっては、準ご当所となる博多の地。「戻れて、安心した」と率直に話すが、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)からは「安定感がない。安定した力をつけろ」との指摘を受けた。
「どうすればいいのか模索中」と義ノ富士。圧力があり、動きの良さも持ち合わせる。多士済々の関取がいる部屋の稽古場で成長を目指す日々。名古屋場所で大の里、豊昇龍の両横綱を撃破しながら負け越した経験から、一喜一憂してはいけないという教訓も得たという。
今夏、熊本県宇土市の実家への帰省中に同県で最大震度7を観測した地震が発生した。故郷への思いは常に胸中にある。地元のファンについて「テレビで見ながら、応援しているはず。相撲で勝って喜ばせたい」と意欲を示す。「序盤からかっ飛ばす。優勝という目標を立て、初日から勝ちたい」。気合十分に一年納めの土俵に立つ。
【時事通信社】
〔写真説明〕巡業で相撲を取る義ノ富士(右)=10月9日、埼玉県秩父市
2026年11月04日 07時06分