米中間選挙を控え、株式市場が身構えている。政治的な不透明感が払拭されて株価の追い風になるのか、それとも混迷が深まるのか―。人工知能(AI)関連銘柄がけん引してきた日経平均株価の上昇基調に陰りが見え始めた中、選挙後の相場展開に投資家の期待と懸念が入り交じる。
「米中間選挙後は株価が上昇しやすい」。市場関係者の間で、こんな「経験則」が知られている。選挙結果がどうあれ、政治体制が固まれば、政策の実現性を予想しやすくなって投資家心理が和らぐのだという。丸三証券の服部誠エクイティ本部長も、選挙後は不確実性が解消されて株高につながりやすくなるとみる。AIを巡っては、「民主党優位なら規制が強化される可能性があるが、米中が覇権を争う中で開発が止まることはない」との見方を示した。
民主党が上下両院を制した場合、トランプ大統領が議会承認の必要な財政支出を伴う政策を打ち出しづらくなるとみるのは、大和証券の細井秀司シニアストラテジスト。「トランプ政権のレームダック(死に体)化で政策が進みにくくなる」として、民主党が下院だけ過半数を占める方が株価にとってプラスだと予想する。
一方、共和党が負けた場合、トランプ氏の言動を懸念する声も聞かれる。三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「『強い米国』を対外的に示そうとタカ派姿勢を強め、イランとの戦闘終結に向けた合意が見通しにくくなる」と、相場への逆風を警戒する。
東海東京インテリジェンス・ラボの沢田遼太郎シニアアナリストも「選挙後の言動が不透明感としてくすぶっている」と指摘。トランプ氏が予想外の行動に打って出れば、「一斉に売りに転じる可能性がある」と神経をとがらせている。
【時事通信社】
2026年11月01日 07時01分
economy