経年劣化検査でローン金利優遇=フラット35の中古住宅購入―国交省



国土交通省は、住宅金融支援機構が提供する固定金利型住宅ローン「フラット35」について、2025年度から金利優遇の対象を拡大する。経年劣化の検査と修繕を行った中古住宅を購入する人を対象に、当初5年間の金利を0.25%引き下げる。品質が確保された中古住宅の流通を増やし、買い手が安心して購入できるようにする。金利引き下げ分の差額は同省が全額、機構に支給する。

フラット35には、省エネ性や耐震性に優れた住宅の取得や、子育て中の世帯に対して、新規契約時の金利を一定期間優遇する仕組みがある。今回、検査で品質を保証された中古住宅の購入も優遇対象に加える。

具体的には、傷み具合や耐震性などを調べる中古住宅向けの「住宅性能表示制度」の検査を受けて評価書を交付されたものや、機構が融資の際に同等の検査を行ったものを加える方針。検査は、売り手が行う場合と買い手が行う場合の両方を想定している。表示制度には新築向けと中古向けがあるが、中古向けは年に数百件しか利用がなく、同省は金利優遇による制度の普及も期待している。

機構によると、現在は住宅ローン新規契約者の8割が変動金利型を選択している。ただ、日銀が1月に追加利上げを決めたため、今後は返済額が増える懸念から固定型を選ぶ人が増える可能性がある。

【時事通信社】

2025年02月02日 06時32分

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