トランプ関税でインフレ高進も=「リスク増大」―米FOMC議事要旨



【ワシントン時事】米連邦準備制度理事会(FRB)は28日、今月6、7両日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表した。参加者らはインフレが「高関税の影響で強まる可能性がある」と指摘。インフレ高進と雇用悪化のリスクが増大したとの見解で一致した。

会合では、政策金利を3会合連続で年4.25~4.50%で維持することを決めた。議事要旨によると、参加者全員が据え置きが適切との見方を示した。

4月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.3%上昇と、4年2カ月ぶりの低水準となった。トランプ大統領は「インフレはない」と主張し、執拗(しつよう)に利下げを要求している。

一方、FOMC参加者ほぼ全員が「インフレが予想より長引くリスク」について言及。関税引き上げによる今後の物価上昇を見込み、利下げに慎重な姿勢を堅持しており、トランプ氏との対立が激化する恐れをはらんでいる。

【時事通信社】 〔写真説明〕米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見を退席するパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長=7日、ワシントン(AFP時事)

2025年05月29日 18時04分


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