関税「違法」の決定一時停止=米控訴裁が判断、一転有効



【ワシントン時事】米連邦巡回区控訴裁判所は29日、トランプ政権の相互関税などを「違法」とし、関税の差し止めを命じた米国際貿易裁判所の決定について、執行を一時的に停止する判断を下した。政権が即座に控訴していた。関税措置は一転して効力を持つことになる。

一審に当たる国際貿易裁は、安全保障上の脅威に対処する権限を定めた国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税に関し、「大統領に認められた権限を越えている」と判断。相互関税に加え、カナダやメキシコ、中国からの輸入品への関税が対象で、10日以内に停止する手続きを取るよう政権側に求めていた。

これに対し、政権は控訴裁での審理で、一審の決定を停止するよう申し立てた。控訴裁はこれを認め、決定を一時的に停止した。

【時事通信社】 〔写真説明〕米連邦巡回区控訴裁判所の建物=2002年3月、ワシントン(AFP時事) 〔写真説明〕米ホワイトハウスで、相互関税について発表するトランプ大統領=4月2日(AFP時事)

2025年05月30日 18時03分


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