経団連会長に29日就任する筒井義信日本生命保険前会長は報道各社のインタビューに応じ、公的年金や医療・介護といった社会保障制度について、「持続可能性を確保し、財政の信認を向上させる改革にこん身の力を込めて取り組む」と表明した。また、経済の好循環実現に向け、「企業の賃上げの勢いを定着させていくことが非常に重要」との認識を示した。
筒井氏は、経団連が昨年策定した2040年に向けた総合的な政策提言について、「工程表を早期に作成する」と具体化を急ぐ考えを強調。その上で、「国民が社会保障に抱く将来不安を払拭し、安定的な消費を喚起したい」と訴えた。
賃上げに関しては、米関税政策の影響を踏まえ、「経営環境や体力を考慮し、企業に適した賃上げを検討するよう呼び掛けていく」と語った。
【時事通信社】
〔写真説明〕インタビューに答える経団連の筒井義信次期会長=22日、東京都千代田区の経団連会館
2025年05月29日 18時04分