日本オリンピック委員会(JOC)は26日、東京都内で評議員会と理事会を開いて役員を改選し、新会長に東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を務めた参院議員の橋本聖子氏(60)を選出した。任期は2年。JOC会長に女性が就くのは初めて。
橋本氏は記者会見で、「初めての女性会長という大変光栄な任務を務めることになった。身を引き締め、初心を忘れず業務を遂行していきたい」と述べた。
JOCによると、評議員会で理事に選ばれた日本サッカー協会前会長の田嶋幸三氏(67)とJOC前副会長の三屋裕子氏(66)を含めた3人が、理事会で会長に立候補。理事の投票で橋本氏が過半数を得た。1989年に日本体育協会(現日本スポーツ協会)から独立後、JOC会長が投票で決まるのは初めて。
2019年から会長を3期務め、頸椎(けいつい)損傷で療養中の山下泰裕氏(68)は本人から申し出があり、任期満了で退任。理事から外れた。副会長などの役職は7月の理事会で審議する。
橋本氏は冬夏合わせて五輪に計7度出場。1992年アルベールビル五輪スピードスケート女子1500メートルで銅メダルを獲得した。2019~21年に五輪担当相を務めた。JOCでは副会長や選手強化本部長を歴任。
新理事は他に、柔道男子五輪金メダリストの井上康生氏(47)、重量挙げ女子で五輪2大会連続メダリストの三宅宏実氏(39)、カヌー男子で現役の羽根田卓也選手(37)=ミキハウス=らが選ばれた。
理事30人のうち女性は4割の12人で、国が策定した競技団体が守るべき「ガバナンス・コード」の目標値を満たした。
【時事通信社】
〔写真説明〕日本オリンピック委員会(JOC)の新会長に選出され、所信表明する橋本聖子氏=26日、東京都新宿区
2025年06月27日 16時32分