山上被告、殺人罪認める方針=安倍氏銃撃、28日初公判―奈良地裁



奈良市で2022年、安倍晋三元首相を手製銃で殺害したとして、殺人罪などに問われた山上徹也被告(45)の裁判員裁判の初公判が28日、奈良地裁(田中伸一裁判長)で開かれる。弁護側は殺人罪について認める一方、起訴内容の一部を争う方針。刑の重さが主な争点で、判決は来年1月に言い渡される。

裁判で弁護側は、事件の背景に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)による「宗教被害」があったと主張する予定。約1億円を献金し自己破産した被告の母や、教団による霊感商法に詳しい弁護士や宗教学者ら5人が証人として出廷する。

一方、検察側は、旧統一教会の影響を過大視すべきでないとして、高い計画性や殺意の強固さを主張する方針。銃撃時に現場にいた参院議員のほか、警備に関わった警察官、手製銃を鑑定した警察職員らが証言する。

公判期日は予備日を含め19回指定されており、29日から証人尋問を実施。11月20日から5日間にわたり被告人質問が行われ、12月18日に論告弁論を行い、結審する予定。

起訴状によると、山上被告は22年7月、奈良市で参院選の応援演説中だった安倍氏に向け、手製銃を2回発射。左右鎖骨下動脈損傷により失血死させたとされる。

【時事通信社】 〔写真説明〕奈良県警奈良西署を出る山上徹也被告(右)=2022年7月10日、奈良市

2025年10月27日 20時33分


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