10月の酒税改正に向け、第三のビールの麦芽比率を引き上げてビールに転換する動きが相次いでいる。ビール類の税額が統一され、麦芽の使用率が50%以上で最も高いビールは減税される一方、発泡酒と第三は増税される。大手ビールメーカーは、低価格を売りに広く浸透したブランドを生かしつつ、味わいをビール並みに格上げしてシェア確保を狙う。
サントリー(東京)は酒税改正に合わせ、第三の「金麦」をビールとしてリニューアル発売する。キリンビール(同)も「本麒麟」をビールに転換。「うまさを向上させる」(今村恵三執行役員)と意気込む。両社とも、価格を増税後の第三の価格帯と同程度に抑え、長引く物価高で節約志向を強める消費者の取り込みを狙う。
サッポロビール(同)は16日の事業戦略説明会で、第三のビール転換について「選択肢としては持っており、準備自体は整っている」(坂下聡一上席執行役員)と説明した。まずは主力ビール「ヱビス」「黒ラベル」のシェア拡大を優先して販促活動を強化した上で、第三のてこ入れ策を具体化する。
一方、アサヒビール(同)はビール転換に関し、「決まっていることはない」(広報)とコメント。今後、ビール類の税額が一本化されることで、商品戦略を巡る各社の駆け引きが激しさを増しそうだ。
【時事通信社】
2026年01月17日 07時14分
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