
【ワシントン時事】ロイター通信によると、米連邦最高裁は14日、トランプ政権が貿易相手国・地域に課す「相互関税」を巡る訴訟の判断を示さない。国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税措置には、保守派の判事からも疑問が提起された。違法と判断されれば米政権は既に支払われた巨額の関税の返還を迫られ、影響力が大きくそがれることとなるが、9日に続き、決着はまた持ち越された。
最高裁は通常、どの訴訟の判断を出すかについて事前に明らかにしていない。トランプ大統領は13日、中西部ミシガン州での演説で「関税収入のおかげで、巨額の貿易赤字を短期間で大幅に削減した」と強調。「関税こそ米国を強くした」と述べ、自らの看板政策を改めて正当化した。
関税訴訟の対象は、IEEPAに基づく相互関税のほか、合成麻薬の流入を理由に中国、カナダ、メキシコに課している関税。一審、二審とも大統領の権限を逸脱しており、違法で無効と判断した。
IEEPAには大統領に与える権限として「関税」が明記されておらず、「輸出入取引の制限」を認める記載にとどまる。関税賦課の権限は議会が持つ。
昨年11月の口頭弁論では、9人の最高裁判事のうち、6人を占める保守派の判事からも懐疑的な見方が示されていた。
【時事通信社】
〔写真説明〕米連邦最高裁判所の外観=2025年11月5日、ワシントン(AFP時事)
2026年01月15日 00時37分