後半国会、看板政策進展狙う=維新、連立半年も党勢低迷



日本維新の会は大型連休明けからの後半国会で、衆院議員定数削減などの看板政策の進展に全力を挙げる構えだ。連立政権入りから半年が経過したが、「高市人気」の勢いに乗る自民党とは対照的に、党勢低迷から脱却できていないためだ。ただ、「1強」状態の自民にとって連立の重みは薄れており、存在感を発揮できるかは不透明だ。

「後半国会が始まる。賛否両論のある改革をこれから進めていく」。維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は28日、府庁で記者団にこう宣言した。

2月の衆院選では自民が定数の3分の2を超える316議席を単独で獲得する一方、維新はほぼ横ばいの36議席にとどまった。政党支持率は2~3%台に低迷。今月中旬には本拠地・大阪の豊中市長選で「大阪維新の会」の公認候補が敗北を喫するなど、悲願の「全国政党」化には程遠い。

閉塞(へいそく)状況を打開するため、維新は金看板の「身を切る改革」に力を入れようとしている。衆院議員定数の1割削減は維新が「絶対条件」と主張し、連立政権合意書に明記させた経緯があり、吉村氏は記者団に「絶対にやり切る」と語った。

もっとも、見通しは明るくない。自維両党は23日、定数削減に関する実務者協議を再開。維新は比例代表を45議席減らす独自案を提示したが、自民は与野党協議の行方を見極める必要があるとして見解を示さなかった。自民からは「定数削減は民主主義に逆行する」(重鎮)と維新を突き放すような声も出ており、維新幹部は「今回も結論を出せないのではないか」と不安の声を漏らす。

維新は保守層にアピールしようと憲法改正にも注力する。自維両党は9条改正の条文案起草を連立合意に明記しており、維新幹部は緊急事態条項に加えて「9条改正案も与党で作り上げる」と意気込む。ただ、戦力不保持をうたった2項を巡り、維持を主張する自民と削除を訴える維新の隔たりは大きく、自民側の熱量は乏しいのが実情だ。

反転攻勢に向けては、党内で広がり始めた不協和音も足かせになりそうだ。吉村氏は衆院選に合わせ、「大阪都構想」を掲げて出直し知事選に踏み切った。しかし、周囲の慎重論を押し切る形となり、党内には「吉村氏は仲間のことを考えていない」(ベテラン)と不満が渦巻く。

維新の中司宏幹事長は27日、自民の鈴木俊一幹事長と会談。次期衆院選で候補者調整を含む協力を行いたいと伝え、調整を原則見送った衆院選の対応を一転させた。中司氏は「(与党対決は)有権者に分かりにくい」と記者団に説明したが、維新内からは「弱気の表れではないか」と見透かす声も出ている。

【時事通信社】 〔写真説明〕取材に応じる日本維新の会の吉村洋文代表(大阪府知事)=28日、大阪市

2026年04月30日 07時05分


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