
トヨタ自動車系部品大手のデンソーは28日、半導体大手ロームへの買収提案の撤回を決めたと発表した。「ロームから賛同の意見を得るには至らなかった」という。今後、パワー半導体の業界再編はロームと東芝、三菱電機による事業統合協議を中心に進む見通しとなった。
同日の2026年3月期決算記者会見で、デンソーの林新之助社長は「これ以上協議を進めても両社の価値向上に至るシナリオが描けない」と述べた。一方、ロームとの協業や人的交流は今後も続ける考えを示した。
電気自動車(EV)の将来的な市場拡大が見込まれる中、デンソーは半導体の強化を狙い、ロームに買収を提案。ローム側は、デンソーの傘下に入れば車載向け半導体に事業が偏りかねないとして慎重な姿勢を見せていた。
ロームも同日、「本提案に賛同するという結論には至らなかった」とのコメントを発表。一方、東芝、三菱電機との事業統合協議については「真摯(しんし)に取り組む」とした。
【時事通信社】
〔写真説明〕2026年3月期決算記者会見で、ロームへの買収提案撤回について説明するデンソーの林新之助社長=28日午前、名古屋市中区
〔写真説明〕デンソー本社に掲げられたロゴ=愛知県刈谷市
2026年04月28日 14時20分