政府、異例の早期編成=中東混乱の長期化懸念―補正予算



政府が2026年度に入って早々の5月に補正予算編成を検討するのは、物価高の要因となっている中東情勢の混乱が長期化しつつあるためだ。慎重姿勢の高市早苗首相も、必要性を訴える与野党の声を無視できなくなった。

木原稔官房長官は15日の記者会見で、補正編成について「現時点で直ちに必要な状況とは考えていない」としつつ、「中東情勢が経済に与える影響を注視し、国民の命と暮らし、経済活動に支障が及ばないよう、必要な対応を図る」と含みを残した。

補正編成は、夏の大雨災害などに対応する観点から、秋以降となるケースが一般的。近年、夏前に着手したのは新型コロナウイルス対応を余儀なくされた20年4月と、ロシアのウクライナ攻撃を踏まえた22年5月に限られる。

物価高対策の財源として、首相は26年度予算に計上した予備費1兆円を充てる方針を示してきた。しかし、3月から実施中のガソリン代補助に加え、夏の電気・ガス代補助も再開する方向で、近く枯渇するとの見方が広がっていた。

自民党の松山政司参院議員会長は14日、東京都内の会合で「この状態が続くなら、会期内に補正もやっていかなければならない」と主張。政府関係者も「イラン情勢が長期化している。対策を絞って小規模に補正を組むしかない」と語った。

野党は攻勢を強めている。中道改革連合の小川淳也代表は15日の会見で、政府の対応を「遅きに失した」と批判。この後、中道は立憲民主、公明両党とともに、国会内で緊急経済対策を求める集会を開いた。国民民主党の玉木雄一郎代表も財務省を訪れ、片山さつき財務相に3兆円規模の補正編成を迫った。

【時事通信社】 〔写真説明〕閣議に臨む高市早苗首相=15日午前、首相官邸 〔写真説明〕記者会見する木原稔官房長官=15日午前、首相官邸 〔写真説明〕片山さつき財務相(左から2人目)に経済対策の提言書を手渡す国民民主党の玉木雄一郎代表(同3人目)=15日午後、財務省

2026年05月16日 07時03分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース