
衆参両院正副議長は10日、皇族数の確保策を検討する与野党の「全体会議」を衆院議長公邸で開いた。出席者によると、政府有識者会議が示した2案を「了とする」との見解を「立法府の総意」として取りまとめた。同日中に高市早苗首相に手交する。
政府は「総意」を受け取れば、皇室典範改正案などの作成に着手。全体会議で説明した上で、月内にも国会に提出し、今国会中の成立を目指す方針だ。
衆参正副議長が8日の全体会議で示した「総意」案は、天皇陛下、秋篠宮さま、悠仁さままでの皇位継承の流れを「ゆるがせにしてはならない」と指摘。その上で、政府有識者会議が2021年に報告した(1)女性皇族が結婚後も皇族の身分を保持する(2)旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える―の2案を基に法制化を進めるよう政府に求めた。
(1)案で焦点となった「女性皇族の夫と子が皇族の身分を持つかどうか」には言及せず、議論を棚上げした。(2)案については、1947年10月に皇籍から離脱した旧11宮家を対象にすると明記。皇室に入った養子は「皇位継承資格を持たない」と記し、養子の年齢、養親の範囲、具体的な手続きについて「慎重に制度設計を行う」よう政府に促した。
野党の一部は「総意」に反対する立場を崩しておらず、立憲民主党は10日の会議で(2)案への慎重論を唱えたとみられる。
全体会議は政府有識者会議の報告書に沿って皇位継承の議論を切り離し、皇族数の確保策に絞って検討を進めてきた。「総意」は「安定的な皇位継承を確保するための方策について引き続き検討する」と国会の付帯決議でうたうよう求めた。
【時事通信社】
〔写真説明〕皇族数確保策を協議する与野党の全体会議=10日午後、東京・永田町
〔写真説明〕皇族数確保策を協議する与野党の全体会議に臨む森英介衆院議長(右から2人目)、関口昌一参院議長(同3人目)ら=10日午後、東京・永田町
2026年06月10日 17時51分