欧州中銀、インフレ加速で利上げへ=エネルギー高懸念、2年9カ月ぶり―10、11日に理事会



【ロンドン時事】欧州中央銀行(ECB)は10、11の両日、ドイツ・フランクフルトの本部で定例理事会を開き、金融政策を協議する。中東情勢の悪化に伴うエネルギー価格高騰でユーロ圏のインフレが加速する中、2023年9月以来約2年9カ月ぶりに政策金利を引き上げるとの見方が大勢だ。日米を含めた世界の主要中銀は、金融政策の軸足をインフレ対抗に移しつつある。

理事会では、ECBの主要政策金利である中銀預入金利を0.25%引き上げ、2.25%に設定するとみられる。5月のユーロ圏消費者物価指数は前年同月比3.2%上昇と、伸びは4カ月連続で加速した。一方、成長は鈍化しており、1~3月期の域内総生産(GDP)伸び率は前期比0.1%増にとどまる。

利上げは欧州景気をさらに圧迫しかねない。だがECBは、エネルギー高が製品やサービス価格に幅広く波及し、物価を一段と押し上げるリスクを注視。油価高騰が収まっても、こうした波及の影響が「しばらく続く」(高官)と懸念する。

ECBは4月の前回理事会で、7会合連続での金利据え置きを決めた。ただ、会合議事要旨では、多くの参加者がインフレ圧力を踏まえ、「利上げが提案されれば反対しなかった」と表明した。高官らは「後手に回らず早期に行動する必要がある」(ペレイラ・ポルトガル中銀総裁)と、利上げ再開に前向きな姿勢を示している。

米イランの戦闘終結が見通せず、原油価格も高止まりしており、主要中銀は持続的なインフレ圧力への対応に迫られている。日銀は今月半ばの金融政策決定会合で利上げを検討する方針。米連邦準備制度理事会(FRB)も、年内いっぱい政策金利を据え置くとの観測が強まる。

【時事通信社】 〔写真説明〕ドイツ・フランクフルトの欧州中央銀行(ECB)本部(AFP時事)

2026年06月08日 07時04分


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