
生成AI(人工知能)を使って著名人の肖像や声を無断利用する問題を巡り、法務省は13日、民事上の責任の在り方を整理した報告書の原案を有識者検討会に示した。人の声も肖像と同様に保護対象に含まれると明記した。有識者の意見を踏まえ、8月にも最終的な報告書を公表する。
「声」の権利については判断を示した裁判例がなく、どのような場合が違法に当たるか不明確な部分が多かった。法務省は報告書について、訴訟やAI開発などの場面で「参考として活用してほしい」としている。
原案は「声優がわいせつなテキストを読み上げているかのような音源をAIで生成し、SNS上に公開して収益を得た事例」などを想定。本人の名誉感情や私生活の平穏などを、受忍の限度を超えて侵害した場合には不法行為になり得るとの記述を盛り込んだ。本人の声との類似性の判断基準や、著名人が自身の肖像の商業的価値を独占できる「パブリシティー権」を侵害する可能性についても整理した。
一方、有名人の物まねや声まねといった表現は「本人にどれだけ似ているかを芸としてアピールするもの」であり、一般的にはパブリシティー権侵害に当たらないとした。
【時事通信社】
〔写真説明〕著名人の肖像や声の無断利用に対する民事上の責任の在り方を議論する法務省の有識者検討会=13日、同省
2026年07月13日 18時38分