
職員へのパワハラ問題で、横浜市の山中竹春市長が辞意を表明した。近年、ハラスメント行為の発覚した自治体首長がその職を追われるケースが相次ぐ。首長は、不信任に対抗して議会を解散できるなど強い権限を持つが、迷惑行為に社会の厳しい目が向けられる中、その資質が問われている。
地方自治法によると、議会が不信任を議決した場合、首長は10日以内に議会を解散するか判断し、解散しなければ失職する。自ら辞職する選択肢もある。解散の場合、議員選後の議会で再び不信任が可決されると失職する。
静岡県伊東市長だった田久保真紀氏は、学歴詐称疑惑で市議会から不信任を突き付けられ、市議会を解散。セクハラ問題を問われた沖縄県南城市の古謝景春前市長も不信任を受け解散した。その後、どちらも2度目の不信任可決で失職。田久保氏は出直し選で落選、古謝氏は不出馬だった。
福井県知事だった杉本達治氏は、職員に性的メッセージを大量に送るなどのセクハラ行為が認定される前に自ら辞職。知事選にも出なかった。
逆風をはねのけ再選したケースも。パワハラ疑惑を告発した文書問題で批判された兵庫県の斎藤元彦知事は、県議会が全会一致で不信任決議を可決すると失職を選択。出直し選ではSNSなどで支持が広まり再選された。職員(当時)とラブホテルを利用していたことが判明した前橋市の小川晶市長は、市議会の不信任案採決前に辞職し、出直し選で再選された。
元鳥取県知事の片山善博大正大教授は「選挙時に政党などが政策協定を優先させ、資質や人柄を十分に検討せず候補擁立したことが背景にあるのではないか」と指摘。ハラスメント防止には「公益通報制度が日常的に機能する仕組みや、議会側が是々非々でチェックする必要がある」と話す。
【時事通信社】
〔写真説明〕7月30日、幹部職員らへのパワハラ行為が認定され、記者会見する横浜市の山中竹春市長(左端)
2026年08月29日 07時15分