「経世済民」掲げ成長前面=財源触れず「心配及ばぬ」―高市首相所信演説素案



高市早苗首相が10月5日召集の臨時国会で行う所信表明演説の素案が30日判明した。「私が貫く志は、『経世済民』だ」と強調。労働者や子育て世代、高齢者らが未来に希望を持てる社会を目指し、経済成長に総力を挙げるビジョンを前面に打ち出す。一連の施策の財源論には踏み込まず、「心配には及ばない」と語るにとどめる。

今後5年間の国内投資の道筋を示す「日本成長戦略実行計画」を年内に策定すると説明。政府の財政支出を呼び水に民間投資を拡大し、潜在成長率を引き上げることで雇用・所得増、税収増につなげ「国内総生産(GDP)拡大の下での好循環」を実現すると約束する。

臨時国会で最大の焦点となる飲食料品の消費税減税法案については「家計に少しでもゆとりを生み出すための法案だ」と成立に向けた理解を求める。「消費税減税は野党のこれまでの主張にも多く見られた」と付言する。

政策の財源を巡っては「市場の信認を得られるよう、特例公債(赤字国債)に頼らず確保する」としたが、具体策は示さない方向。市場との対話を通じ「正攻法で政府への信頼を高める」と主張する。

外交面では、米国が脱退を呼び掛ける国際刑事裁判所(ICC)への支持を改めて強調。法の支配に基づく国際秩序の維持・強化に意欲を示す。北朝鮮による核・ミサイル開発は「断じて許容できない」としつつ、拉致問題解決に向け「首脳会談も含めあらゆる選択肢を排除しない」と決意を表明する。

11月に新設する防災庁にも言及。平時の備えから、発災後の初動対応、復旧・復興を「一気通貫」で行う体制を確立すると説明する。

12年ぶりに保守系知事が誕生した沖縄県との関係を巡っては、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設を進めるとともに、沖縄経済を活性化させる考えを示す。憲法改正に関し、国民投票法の成立により「国民が改正を判断する環境整備が大きく前進した」と歓迎する。

【時事通信社】 〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=30日、東京・永田町

2026年10月01日 07時26分


関連記事

政治・行政ニュース

社会・経済ニュース

スポーツニュース