公明、難路の再出発=「中道勢力結集」展望なく



公明党は3日の党大会で岡本三成氏を新たな代表に据えた。引き続き「中道勢力の結集」を掲げ、衆参両院議員49人の陣容で再出発を図る。だが、他の野党との連携に確たる展望はなく、党勢回復の妙案も見当たらない。当面は険しい道が続きそうだ。

「今後も中道の政治を掲げるということだ」。党重鎮は代表の交代についてこう解説した。

当初、党内には「女性のトップを代える必要はない」として、公明に残っていた参院議員の竹谷とし子氏の続投論があった。だが、「中道」の旗を前面に出すため、いったん中道改革連合に移って政調会長を務め、復党した衆院議員の岡本氏に白羽の矢を立てた。

岡本氏は米金融大手ゴールドマン・サックスを経て政界入りした。政策に強く、SNSの発信に積極的。支持母体である創価学会の会員から人気が高いという。

今年の衆院選を機に進めようとした立憲民主党との合流は失敗に終わったが、衆院では立民系の「民主改革の会」と統一会派を組んだ。政策面で共通点のある国民民主党とも足並みをそろえたい考えだ。

岡本氏は3日の党大会で、「中道政治を実現する決意は寸分も揺るがない」と強調。与野党の垣根なく政策本位で連携を進め「政界再編の軸となる」と表明した。

ただ、参院議員で構成する立民との信頼関係は崩れた。公明は党大会に立民幹部を呼ばず、区切りをつける姿勢を示した。独自色を発揮したい国民民主との連携には限界がある。

公明自身の立て直しも容易ではない。比例代表の得票数はピーク時の2005年衆院選で900万に迫ったが、25年の参院選で521万まで落ち込んだ。支持者の高齢化が大きな要因だ。

中道の結党から分裂に至るまで、一連の経過に対しては不満がくすぶる。「クリーンを掲げる党のイメージに合わない」。立民系議員1人が中道に残り、政党交付金を原資に党の清算処理に当たる仕組みを巡り、9月にオンラインで開いた公明の会合で地方議員の一人が来春の統一地方選への悪影響を指摘。賛同する声が上がった。

合流の頓挫により、与党に対抗する「大きな固まり」の構築は遠のき、野党の多弱化が進んだ。自民党との連立解消から10日で1年。公明内には「高市政権が終わったらまた組めばいい」(関係者)との声も出ている。

【時事通信社】 〔写真説明〕公明党大会で新代表に選出され、あいさつする岡本三成氏=3日午後、東京都新宿区

2026年10月04日 06時56分


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