米大豆農家、失望=中国、関税下げ見送り―中間選挙控えトランプ政権に逆風



【ニューヨーク時事】先月下旬の米中首脳会談を受け、中国は米国産大豆に対する関税引き下げ方針を示さなかった。輸出拡大を期待する米農家の間では失望の声が上がる。農作業に不可欠な軽油の価格高騰も農家を直撃しており、11月の中間選挙を控え、トランプ政権への逆風が強まっている。

「関税の引き下げ対象に大豆が含まれず、落胆している」。生産者団体の米大豆協会は、米中首脳会談の結果に失望を隠さなかった。会談後、米中両政府は300億ドル(約4兆7000億円)規模の関税引き下げ対象品目のリストを公表したが、そこに大豆はなかった。

米国産大豆の最大の輸出先は中国だ。しかし、近年は米中の「貿易戦争」激化により、競合するブラジル産にシェアを奪われてきた。米大豆に10%の追加関税が課されたままでは、中国の民間業者が購入に二の足を踏み続けかねない。

中国はトウモロコシや小麦の対米関税を引き下げる意向を示したが、これらの需要は限定的とみられる。ニップンの服部秀城チーフグレインアナリストは、「中国は今後の対米交渉カードとして大豆を温存したいのだろう」と、大豆が関税下げ対象から外れた背景を分析する。

米国では今、収穫期の真っただ中だが、農機やトラックに必要な軽油の価格が中東情勢混迷で高騰し、農家を圧迫している。全米自動車協会によると、米国内の軽油平均価格は2日、1ガロン(約3.8リットル)当たり約6.37ドル(約1000円)と、1年前の水準から約7割も上昇した。

米最大の農業団体、全米農業連盟のジッピー・デュバル会長は1日、「価格が上昇したからといって、収穫を延期したり、使用をやめたりできない」と訴え、トランプ大統領に軽油税引き下げなどの支援を求めた。

【時事通信社】 〔写真説明〕収穫されトレーラーに積まれた大豆=2025年10月10日、米東部メリーランド州コルドバ(AFP時事)

2026年10月04日 06時57分


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