日本の名目GDP、6位転落へ=印英が逆転、円安影響で



【バンコク時事】日本の名目GDP(国内総生産)が、2027年にインドと英国に抜かれ、世界6位へ転落する―。国際通貨基金(IMF)の最新の世界経済見通しは、かつて「経済大国」と呼ばれた日本の落日を浮き彫りにした。円安の進行によるドル換算額の目減りが主因だが、成長そのものが鈍化している影響も否めない。

日本の名目GDPは25年の実績で、米国、中国、ドイツに次ぐ4位。IMFは日本について、26年は4兆3419億ドル(約686兆円)、27年には4兆4676億ドルになると推計した。

一方、人口増加が著しいインドの名目GDPは27年に4兆5211億ドルに拡大し、世界4位に浮上する見通しだ。英国も27年に4兆4889億ドルと日本を追い抜く。IMFは4月の推計時点では英国が日本を上回るのは29年と予測しており、その時期が2年前倒しとなった。

背景には、円安・ドル高の常態化がある。日米通貨当局は今年7月に約28年ぶりとなる円買いの協調介入に踏み切ったが、円安基調が転換したとは言い難く、日本の地盤沈下を招いている。

IMFはアジア経済について人工知能(AI)関連の需要増大で底堅い成長が続くと見込んでおり、特に半導体などの関連製品の輸出拡大がGDPを押し上げるとみる。ただ、スリニバーサン・アジア太平洋局長はタイ・バンコクでの記者会見で、韓国などに比べ「日本がAIブームから受ける恩恵ははるかに小さい」と語った。

大和総研の神田慶司チーフエコノミストは日本の成長率の低さについて、「少子高齢化や円安に加え、1人当たりの労働時間が増えにくくなったことが背景にある」と指摘。長らく続いたデフレ下で「企業も設備投資に消極的になり、成長を押し上げる力が弱まっている」との見方も示した。

【時事通信社】 〔写真説明〕日が落ちる富士山(奥)と東京都心の高層ビル群=2025年11月撮影(AFP時事)

2026年10月18日 07時02分


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