
食料品の消費税減税法案は、20日の衆院本会議で審議入りする。政府・与党が臨時国会の最重要課題に位置付け早期成立を目指すのに対し、野党は財源や制度設計が不明確だと問題視。物価高対策として現金給付も掲げて論戦を挑む。高市早苗首相は与党が過半数を持たない参院審議を見据え、野党との接点を探りたい考えだが、隔たりが埋まる見通しは立っていない。
国民民主、公明、立憲民主、民主改革の会の各党は衆参両院の代表質問や予算委員会で、消費税減税の財源を明確にするよう要求。政府が併せて導入を目指す就業者負担軽減支援金にも焦点を当て、支給対象や金額を明らかにするよう求めた。
首相は財源について、赤字国債を否定しつつ「歳出・歳入両面の見直しで確保する」などと述べるにとどめた。支援金の支給対象に関しても「諸外国の類似制度では現役就業者のおおむね3割」と語った程度で、具体的な支給額も示していない。
野党は法案審議で、首相や片山さつき財務相に対し踏み込んだ答弁を求める方針だ。公明の西田実仁幹事長は16日の記者会見で「現状のままでは賛成できない」と強調した。
野党は、2年間限定の消費税減税より現金給付が望ましいとも迫る構えだ。国民民主は、給付や住民税減税による年5万円程度の負担軽減を主張。公明は2年間で国民1人当たり8万円の給付を掲げる。立民は中低所得者への給付が有効との見解をまとめた。ただ、首相は「消費税減税が支援の十分性と迅速性の観点から最善の方法だ」と否定しており、議論は平行線をたどりそうだ。
法案は21日以降に衆院財務金融委員会での審議に移り、政府・与党は11月上旬までの衆院通過を図る。
自民党は20日の本会議について、首相は出席せず片山氏らが答弁する質疑を提案。野党の反発を受け、首相出席を受け入れた。公明や民主改革などは財金委での首相質疑も求めるが、自民の村井英樹国対委員長は「重く受け止める」と述べるにとどめている。
与党は首相の答弁機会を最小限に抑えたい考えで、審議の在り方を巡っても野党との攻防が激化しそうだ。
【時事通信社】
〔写真説明〕閣議に臨む高市早苗首相(右から3人目)ら=16日、首相官邸
2026年10月18日 07時02分