
陸上自衛隊の東北方面隊を東部方面隊に統合し、東北方面総監部(仙台市)を廃止する部隊再編案が防衛省内で浮上していることが分かった。陸海空3自衛隊を一元指揮する統合作戦司令部の創設を受けた運用効率の向上や人員確保が目的。2027年度末の実施も視野に入れるが、地元自治体などが存続を求め調整が難航する可能性もある。複数の政府関係者が6日、明らかにした。
陸自は全国を北部、東北、東部、中部、西部の5方面に分けて防衛警備や災害対応を行う体制を敷く。東北方面隊は青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島6県を受け持つ。11年の東日本大震災の際は仙台の方面総監部が災害派遣部隊を統括し、中核的な役割を担った。
統合が実現すれば、司令部機能は東部方面総監部(東京都練馬区)に集約する方向だ。東部方面隊の担当エリアは現在の関東甲信越と静岡の1都10県から大きく広がる。東北地方の部隊や駐屯地などはおおむね維持されるとみられる。
方面隊は指揮系統上、統合作戦司令部、陸上総隊の下に位置。方面隊の下に師団や旅団が置かれる。2025年3月の統合作戦司令部の発足に当たっては、指揮統制ラインの複雑化や司令部人員の確保が課題とされた。自民党は6月の提言で「中間司令部の削減」を求めている。
自衛隊の部隊統合を巡っては、海上自衛隊が25年3月、青森以北海域の警備を担った大湊地方隊(青森県むつ市)を横須賀地方隊(神奈川県横須賀市)に統合した。ただ、地元に維持を求める声が強く、新たに大湊地区隊を編成。定員を維持し、地区総監ポストも設けた。
【時事通信社】
〔写真説明〕防衛省=8月10日、東京都新宿区
2026年11月07日 16時29分