山下会長、辞任も示唆=パワハラ疑惑、隠蔽は否定―全柔連



全日本柔道連盟の事務局(東京都文京区)で、管理職の元職員によるパワーハラスメントがあった疑いが浮上した26日、山下泰裕会長が東京都内で記者会見し「私の責任が非常に大きい。会長としての職責を果たしていなかった」と謝罪し、辞任の可能性も示唆した。同会長は日本オリンピック委員会(JOC)会長も兼務している。

全柔連は昨年春に事務局内で新型コロナウイルスの集団感染が起きたことを受け、調査委員会を立ち上げた。この際、元職員からパワハラを受けたとの証言が集まったため、調査に動いた連盟内のコンプライアンス委員会が11月、パワハラ行為を認める報告書を作成。本人は否定したという。

その後の対応は山下会長に一任されたが、連絡が取れないまま元職員は退職。処分を科す上で必要な弁明の機会を与えられず、パワハラの認定に至らなかった。

山下会長は隠蔽(いんぺい)の意図を否定したものの「この案件を公開した方がいいとは正直、思っていなかった」と述べた。他の職員からは経緯の説明がないとの声が上がっていたが、3月に開催するコンプライアンスに関する研修会で説明する予定だったという。

【時事通信社】 〔写真説明〕全日本柔道連盟の元職員がパワハラ行為をしていた疑いが浮上したことを受け、記者会見する山下泰裕会長=26日午後、東京都文京区

2021年02月26日 18時57分


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