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温暖化対策、牛のげっぷ抑制へ=胃の微生物や餌を研究―農水省



農林水産省は牛のげっぷに含まれるメタンガスなど温室効果ガス排出削減の研究を加速させる。牛のげっぷと排せつ物は国内の農林水産分野の温室ガス排出量の3割近くを占める。同省は2021年度、排出削減につながる胃の中の微生物や餌の成分の分析を進める。

日本の農林水産分野の温室効果ガス排出量は約5000万トン(18年度)。そのうち、牛などのげっぷと排せつ物から出るメタンと一酸化二窒素は約1370万トンと3割弱に上る。同省は3月、50年に農林水産業の二酸化炭素(CO2)排出ゼロを目指すなど、環境に配慮した農業を実現する新戦略を策定。その中で家畜由来の温室ガス削減を明記した。

牛は胃で餌を消化する際、温室効果がCO2の25倍もあるメタンを発生させ、げっぷで放出する。メタン発生は、四つある胃のうち「第1胃」内の微生物の作用が関係しているとされる。同省はメタン排出が少ない個体と一般的な牛を比較研究し、発生のメカニズムを解析する方針。21年度中に本格的な実証研究の可否を探る。

餌の成分研究では、乳牛用飼料に不飽和脂肪酸カルシウムを加えると、げっぷ中のメタンを最大約15%減らせることが判明している。21年度にカルシウム添加飼料の支援金を導入し、酪農家の温暖化対策を後押しする。

排せつ物対策では温室ガス削減につながる栄養バランスを考慮した餌を研究。既に栃木県内の牧場で実証実験を行い、その牛肉を「地球環境に優しい肉」と銘打ち、出荷している。

【時事通信社】 〔写真説明〕

2021年04月10日 15時00分


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