
政府・与党が、日本を出国する人から一律1000円を徴収している国際観光旅客税(出国税)を2026年度から3000円に引き上げる方向で調整に入ったことが10日、分かった。増収分は、観光地での混雑や迷惑行為といったオーバーツーリズム(観光公害)対策の財源などに活用する。26年度税制改正大綱に盛り込む。
19年に導入された出国税は、航空券などの代金に上乗せして徴収される。政府・与党は、ビジネスクラス以上は5000円に引き上げる案も検討していたが、航空会社の事務負担が増えることなどを考慮し、見送る方向だ。
出国税の24年度の税収は、訪日客増加を背景に過去最高の約525億円。訪日客を受け入れる環境の整備などに充てられている。
〔写真説明〕利用者らで混雑する羽田空港第2ターミナル(資料写真)
2025年12月10日 18時58分