
財務省は17日、2034年度の国債利払い費が従来の想定から約8.4兆円上振れするとの試算結果を公表した。「責任ある積極財政」を掲げる高市政権の下で財政悪化への懸念は根強く、長期金利は上昇傾向が続く。足元では中東情勢の混迷で金利上昇に拍車が掛かっており、今後、利払い費が加速度的に膨らむ恐れがある。
同日の財政制度等審議会(財務相の諮問機関)分科会に提示した。財政審は政府が夏に策定する経済財政運営と改革の基本方針「骨太の方針」に向けて議論を本格化し、建議を取りまとめる。
分科会の増田寛也会長代理は会合後の記者会見で、「今のうちに丁寧な財政運営をし、財政余力をどれだけ高められるかが重要だ」と語った。
試算は財務省が毎年度実施しており、予算編成時の想定金利に市場の金利上昇の織り込みを加味し、3年後以降は横ばいで推移した場合を想定。前回試算では34年度の利払い費を25.6兆円と見込んでいたが、今回、34.0兆円に膨らんだ。
昨年末に編成した26年度予算では、想定金利を3.0%(25年度は2.0%)に設定した。高市政権の発足以降、財政悪化への警戒感から長期金利の上昇ペースが加速。こうした状況を反映した結果、利払い費は13.0兆円と、前年度に示した、長期金利が想定より1%上振れする場合の試算結果とほぼ同額となった。金利急騰による財政悪化のリスクは現実化しつつある。
〔写真説明〕財務省=東京都千代田区
2026年04月17日 18時22分