【ワシントン時事】世界銀行は28日公表した報告書で、今年のエネルギー価格が対前年比24%高まで上昇し、ロシアがウクライナ侵攻を始めた2022年以来、4年ぶりの高水準になるとの見通しを示した。米イスラエルとイランの紛争を受けた石油供給不安に伴う原油高騰が背景にある。
報告はエネルギーにとどまらず、肥料やアルミなどの価格も上昇し、世界的にインフレ高進や成長減速に見舞われる恐れがあると警鐘を鳴らした。
エネルギー価格の主たる押し上げ要因は原油。世銀は主要指標の北海ブレント原油相場が年平均1バレル=86ドルに達し、昨年から2割強上がると予想した。中東が主産地である尿素の急騰が響き、肥料価格は31%跳ね上がると見込んでいる。
世銀のギル上級副総裁兼チーフエコノミストは「紛争は世界経済に打撃を与えている」と指摘。エネルギー・食料高による物価上昇が起こり、「金利押し上げや債務膨張につながるだろう」と警告した。
一方、世銀はホルムズ海峡を介した輸送状況は、今年後半までに、紛争前の水準を徐々に回復すると予測した。
2026年04月29日 07時30分
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