
【北京時事】中国に進出した日本企業でつくる中国日本商会は31日、在中日系企業を対象としたアンケート調査の結果を公表した。2026年上半期(1~6月)に自社の業況が悪化したと回答した企業は44%。国際情勢を経営課題に挙げる企業が53%に達したほか、駐在員や家族、出張者の安全確保を求める声も相次ぎ、日中関係の緊迫化が企業活動に影を落としている実態が浮き彫りとなった。
調査によると、業況について「悪化・やや悪化」と回答した企業は44%と、25年下半期を対象とする前回調査から7ポイント上昇。「改善・やや改善」は26%と2ポイント低下し、総合的な判断を「悪化」と評価した。ただ、中国国内の景況感は「小幅に改善」との認識を示した。
中国は昨年11月の高市早苗首相による台湾有事発言に反発し、軍民両用品の対日輸出規制を強化。こうした中、中国企業と同等に扱われていないと感じる分野では「税関手続き」が32%と8ポイント上昇した。税関検査の厳格化により、レアアース(希土類)の調達に支障が出ているとの指摘が多く寄せられたという。
中国日本商会の本間哲朗会長(パナソニックホールディングス顧問)は記者会見で、人工知能(AI)などハイテク分野の需要拡大を背景に投資意欲は底堅いと指摘しながらも、「日中関係の悪化がこれ以上長引けば、投資判断を見直すのではないかと心配している」と語った。
調査は7月に約8000社を対象に行われ、17%に相当する1364社が回答した。
〔写真説明〕中国日本商会の本間哲朗会長=2025年11月、上海(AFP時事)
2026年07月31日 15時38分