
日銀は5日、1%への利上げを決めた6月15、16日の金融政策決定会合の議事要旨を公表した。政策委員の大勢は「中東依存度の高い原材料の代替調達の進展から経済が大きく下振れるリスクはひところよりも低下している」との認識を共有した。さらに「基調的な物価上昇率が2%目標を超えて上振れていくリスクがある」との見解で一致。利上げが適当だとの意見が相次いだ。
委員の一人は「(景気を刺激も抑制もしない)中立金利は2%程度と考えられ、数カ月に一度のペースで利上げを検討していくことが望ましい」と主張。これに対し、「金利引き上げは総需要を抑制し、インフレ率と生産・雇用の低下を同時誘発する可能性があり、現時点では見送るべきだ」と利上げに慎重な意見もあった。
同会合で日銀は来年4月以降、国債買い入れの減額を停止することも決めた。委員の大勢は「減額を継続した場合、市場の安定に不測の影響を及ぼす可能性がある」と懸念を表明した。一方、ある委員は「国債市場に混乱は生じておらず、買い入れの減額を停止すべき理由は全くない」と強調。その上で、「国債買い入れの狙いが財政ファイナンスや長期金利の引き下げと市場に受け取られると、日銀の信認に悪影響を及ぼす」との見解を示した。
〔写真説明〕金融政策決定会合後、記者会見する日銀の内田真一副総裁=6月16日、日銀本店
2026年08月05日 11時23分