
中部電力の不祥事がまた明らかになった。今年1月に発覚した浜岡原発(静岡県)を巡る不正など複数の不祥事に続き、電気料金を過大に徴収していたことを10日に公表。一部役職者は過大徴収を知りながらもその重大性に気付けず、対処が遅れた。相次ぐ不祥事に業界内からも困惑の声が上がるほどで、責任感の欠如が際立っている。
中部電を巡っては今年1月、浜岡原発3、4号機の再稼働審査で、想定される地震のデータを不正に選定していた問題が発覚。原子力規制庁の調査の際、不正を隠す工作をしていたことも明らかになった。さらに8月には同原発1、2号機の廃炉作業で工事費用を不適切に請求していたことも判明した。
今回公表した電気料金の過大徴収は、少なくとも4人の役職者が問題を認知しながら対処を怠っていた。記者会見では幹部が「(対応の遅れは)反省すべき点だ」と述べたが、「重大性を認識できなかった」「制度に関する理解が十分でなかった」との説明に終始した。
他の電力大手では「どうしてこんなに不祥事が相次ぐのか分からない」(関係者)と困惑が広がり、「やるべきことをやるという意識が低いのではないか」(別の関係者)と厳しい指摘も聞かれる。失った信頼を取り戻すには相当の時間がかかりそうだ。
〔写真説明〕中部電力本社ビルの看板=名古屋市東区
2026年09月11日 08時14分