
【ニューヨーク時事】3日の米中間選挙に合わせ、米国各地の自治体ではデータセンターの建設に絡み、計41件の住民投票が実施された。うち40件で建設禁止や規制強化が賛成多数で可決されたり、建設許可が否決されたりした。南部テキサス州など複数の州では、規制推進を訴える知事候補が当選しており、人工知能(AI)普及を支える施設の整備が進まない可能性がある。
大規模化しているデータセンターを巡っては、水と電気の大量使用や騒音に対する住民の懸念が高まっている。中間選挙では、主要争点の一つに浮上した。
米選挙分析サイト「バロットペディア」によると、中西部のオハイオ州では最多となる21件、イリノイ州で7件、東部メーン州では4件の投票が行われ、すべてデータセンターに反対する結果となった。一方、中西部ノースダコタ州ハーウッド市では、市が建設を承認する前に専門家による審査などを義務付ける案が否決された。
大規模データセンターの建設を禁じる憲章改正案が可決されたオハイオ州ピクア市の女性は、「住民が地域のために立ち上がった」と語った。
知事選では、テキサス州のほか、南部ジョージア州、中西部オハイオ、ミシガン両州でセンター建設の一時停止を主張する候補が勝利。上院選でも、規制強化を訴える候補の当選が相次いだ。
金融市場では、AI投資への影響が不安視される。4日のニューヨーク株式市場は選挙結果を受けて大幅高となったが、データセンター関連株は大きく売り込まれた。センター向けの発電設備が好調な米建設機械大手キャタピラーは5.2%安。AI銘柄の代表とされる米半導体大手エヌビディアは3.2%安となった。
10月、信用不安がハイテク株急落の発端となった米AIクラウド企業コアウィーブは9.9%安。市場関係者からは「これからデータセンターを増やそうとしている企業には厳しい情勢だ」(日系証券)との声が聞かれた。
〔写真説明〕米中西部オハイオ州にあるデータセンター=1日(AFP時事)
2026年11月05日 20時39分