
歌舞伎俳優の壮絶な人生を描いた映画「国宝」の「大みそか特別上映会」が31日、東京・歌舞伎座で開催され、キャストの吉沢亮、横浜流星、李相日監督らが和装姿で登場した。
この上映会は、同作の興行収入が邦画実写作品として歴代1位を記録したことを記念して開催され、キャストらは歌舞伎座の花道を歩いて登壇した。吉沢は「何度も足を運び、(歌舞伎を)学ばせていただいた歌舞伎座の舞台上からの景色を見させていただける日が来るとは」と感慨深げ。横浜は「大みそかという大切な日に時間を割いてくださり、ありがとうございます」と観客に呼び掛け、「このような神聖な場に立つことができて、光栄に思います」とあいさつした。
また、七代目尾上菊五郎を父に持つ寺島しのぶは「東宝の映画が松竹の管轄の場所で上映できるという、この奇跡を初めて体験したことは一生忘れないと思います」とコメント。「この作品が大きくなって、世界に羽ばたいて、日本の伝統芸能をたくさんの方に見ていただける機会になった。私も出演させていただいたことに感謝しています」と思いを続けた。
東宝によれば、同作の興行収入は30日現在で184億7000万円を超え、観客動員数は1309万人を突破した。記録的な大ヒット作で主役を務めた吉沢は、「初めてカンヌ(国際映画祭)に行かせていただいたり、海外でキャンペーンをさせていただいたり。『国宝』のおかげで、いろいろな経験ができました」と振り返ると、「本当に特別な作品になり、忘れられない年になりました」と充実した表情を見せた。
上映会には、今作で大物歌舞伎俳優に扮(ふん)し、歌舞伎指導も担当した中村鴈治郎も登壇した。この作品に関わるに当たり、「監督の執念に(触れて)すごくプレッシャーを感じていた」と鴈治郎。「そのプレッシャーを実は監督が一番、分かってくれていた」と言い、「演じるみんなも誰一人として投げ出さなかった」などと真剣に歌舞伎と向き合った出演者たちに敬意を表した。
これを聞いた吉沢は「鴈治郎さんが非常に分かりやすく、歌舞伎役者ではない我々が習得できるように試行錯誤してくださった。メンタルの部分でも支えていただきました」と感謝を伝えていた。
〔写真説明〕映画「国宝」の「大みそか特別上映会」に出席した(左から)李相日監督、中村鴈治郎、田中泯、横浜流星、吉沢亮、寺島しのぶ、見上愛、黒川想矢=31日、東京・歌舞伎座
〔写真説明〕特別上映会であいさつする吉沢亮=31日、東京・歌舞伎座
〔写真説明〕特別上映会で笑顔を見せる吉沢亮(右)と横浜流星=31日、東京・歌舞伎座
2025年12月31日 19時25分