
「ライバー」と呼ばれるインターネットでのライブ配信者に対し、契約終了後の配信禁止など活動を制限したことは独禁法違反(拘束条件付き取引など)に抵触する恐れがあるとして、公正取引委員会は9日、配信者のマネジメントを行う事務所の運営会社4社を注意した。
注意を受けたのは、いずれも東京都内に本社を置く「AEGIS
GROUP」「Colors」「321」「WASABI」。4社は、IT・ゲーム事業大手ディー・エヌ・エー(DeNA)が提供するライブ配信アプリを使用し、DeNAとの取引額が上位だという。
公取委によると、4社は所属する配信者に対し、契約終了後の一定期間、ライブ配信を行ったり、他事務所と契約を結んだりすることなどを禁止していた。
配信者には視聴者から応援目的で「投げ銭」が送られ、所属事務所は投げ銭の一部を得る構図となっている。
公取委は、4社の契約条件には配信者の移籍や独立をけん制する目的があり、他事務所が人気のある配信者を獲得できないなど事務所間の公正、自由な競争に影響を与える恐れがあると判断した。
〔写真説明〕公正取引委員会=東京都千代田区
2025年12月09日 19時31分