市販薬乱用、若年女性で多く=高校生70人に1人経験―厚労省「命に関わり危険」



市販薬の販売規制が強化される背景には、社会問題化しているオーバードーズ(OD、過剰摂取)があり、特に若年女性で多い。厚生労働省は「命に関わることもある危険な行為だ」と警鐘を鳴らす。

ODは薬を本来の用途ではなく、感覚や気持ちを変化させるため大量に服用することを言う。コロナ禍を契機に急性中毒や依存患者が急増。ドラッグストアなどで入手できる市販薬を用いたケースが多く、5月から指定成分を含むせき止めや風邪薬などが販売規制の対象となる。

同省研究班は2024年、全国の依存症専門医療機関を対象にODに関する調査を実施。29施設から294症例の報告があり、患者の平均年齢は29.1歳だった。内訳は20代37.4%、10代24.5%、30代21.1%。全体の7割超を女性が占めた。

乱用開始の背景として約4割が家族関係、約3割が友人関係を挙げ、学校や仕事上のトラブルもあった。SNSが乱用に関する主な情報源となっていることも判明した。

国立精神・神経医療研究センターが高校生約5万人から回答を得た24年度の調査では、約70人に1人が「過去1年間に市販薬の乱用経験がある」と回答。全体の約1.4%に当たり、男性0.9%、女性1.7%だった。

北海道・東北ブロックで経験率が高く、ODが全国的に拡大していることも浮き彫りに。市販薬の入手先は、薬局やドラッグストアなど実店舗が最多の5割超、家の常備薬が約2割で、インターネットなどが続いた。

同省は、ODは意識喪失や心肺停止、急性中毒で死亡に至ることがあるとし、依存症に陥る危険性も警告。「違法ではないからといって、安全でも安心でもない。心と体を傷つける」と注意を呼び掛けている。

〔写真説明〕錠剤=イメージ

2026年04月27日 07時57分


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