
気象庁は16日、北海道から北陸・東海地方にかけて午後0時40分に緊急地震速報(警報)を発表し、同48分に取り消した。カムチャツカ半島付近でマグニチュード(M)6.9の地震が発生し、北海道函館市で震度1を観測したが、「千島列島でM9.9の地震発生」と過大評価したため。誤った速報では、北海道と東北の一部で予測される揺れの大きさを最大震度7程度と発表していた。
気象庁の束田進也地震火山部長は記者会見し、「国民の皆さまに多大な迷惑、負担をおかけしたことについて深くおわびする」と謝罪した。外部からのサイバー攻撃はなかったという。
世界の観測史上、規模が最も大きかった地震は1960年に南米チリで起きたM9.5で、国内史上最大は東日本大震災のM9.0。M9.9というほぼあり得ない数字を発表した原因も含め、詳しく調べる。
同庁の青木重樹地震火山技術・調査課長によると、異常な経緯で誤発表に至った。カムチャツカ半島から東へ離れた地点をまず震源と想定し、国内用の計算式でM9.9と推定。次に震源の位置を千島列島北部に変えて国内各地の震度を予測し、緊急地震速報を発表した。
速報を受け、JR北海道管内の一部在来線で一時運転を見合わせたが、その後再開した。一方、NTTドコモは契約者の携帯電話に緊急速報「エリアメール」を一斉配信すべきところ、システムの不具合で配信できなかったと発表した。
〔写真説明〕緊急地震速報の誤発表について謝罪する気象庁の束田進也地震火山部長(左)ら=16日午後、東京都港区
〔写真説明〕気象庁=東京都港区
2026年10月16日 20時05分