
文化審議会(日比野克彦会長)は16日、豊臣秀吉が築いた城の再現を目指して昭和前期に建築された大阪城天守閣(大阪市)などの建造物8件を、新たに重要文化財に指定するよう関芳弘文部科学相に答申した。近く答申通り告示され、建造物の重要文化財は2619件(うち国宝235件)となる。
その他、瑞泉寺本堂など4棟(富山県南砺市)、建仁寺法堂(京都市)、奈良ホテル本館(奈良市)などの指定を求めた。
大阪城天守閣は、大阪城公園内にある鉄骨鉄筋コンクリート造り、5重8階建ての博物館施設。旧大阪城の歴史的な調査・研究に基づき、1931年に市民の寄付で建設された。秀吉ゆかりの品などを展示し、8階の展望台からは大阪のまちを一望できる。
秀吉時代の初代天守閣は1615年、大坂夏の陣で焼失。徳川幕府が再建した2代目も1665年に落雷で焼け落ちた。現天守閣は3代目に当たり、郷土資料館や展望台として建築する手法は全国の天守閣再建に影響を与えた。
文化審はこのほか、幕末から昭和半ばまでの伝統的な町家が立ち並ぶ漁師町「舞鶴市吉原」(京都府舞鶴市)を重要伝統的建造物群保存地区に選定することも求めた。全国で131地区となる。
〔写真説明〕観光客で賑わう大阪城=15日、大阪市中央区
〔写真説明〕文化審議会が重要文化財への指定を答申した瑞泉寺本堂(中央)など4棟(富山県南砺市教育委員会提供)
2026年10月16日 19時34分