
「被告人は無罪」。16日に京都地裁で開かれた王将社長射殺事件の判決で、主文が言い渡された瞬間、田中幸雄被告(59)は前方を見詰めながら大きくうなずいた。判決後は弁護人を通じ、「留飲が下がるとともに、この4年のあかが洗い流された気持ちになった」とのコメントを発表した。
公判は午後1時半すぎ、京都地裁で最も大きい101号法廷で開かれた。紺のスーツにマスク姿で出廷した被告は、裁判長に促され証言台前に着席。無罪を言い渡されると2、3回うなずき、弁護人に会釈した。1時間余りにわたった判決理由の朗読中は身じろぎもせず、裁判長の方をじっと見詰め、閉廷すると立ち上がって一礼した。
判決後のコメントには、「検察も間違うことがある。勇気を持って振り出しに戻り、過ちを正され、真犯人を追っていただきたい」とも記した。
昨年11月の初公判で被告は「任侠(にんきょう)道を志す者として、ぬれぎぬの一つや二つは甘んじて受け入れますが、センセーショナルな事件まで到底承服できません」と否認。その後の被告人質問は拒否し、最終意見陳述では改めて無罪を訴えていた。
地裁によると、45席の一般傍聴席に対し、希望者は155人に上った。
〔写真説明〕王将社長射殺事件で、京都地裁の判決に臨む田中幸雄被告(中央)=16日午後(イラスト・吉浦眞琴氏)
〔写真説明〕王将フードサービス社長射殺事件の判決を前に、傍聴券を求めて並ぶ人たち=16日午前、京都市中京区
2026年10月16日 17時47分