【アントワープ(ベルギー)時事】体操の世界選手権は30日、来年のパリ五輪予選を兼ねてベルギーのアントワープで開幕する。日本の男子は昨年大会で2位に入り五輪出場枠を獲得。昨年逃した女子は団体総合予選で、獲得済みの3カ国を除く上位9チームに与えられる五輪切符を目指す。
男子は昨年の個人総合王者、橋本大輝(順大)を筆頭に充実した布陣で臨む。萱和磨(セントラルスポーツ)も個人総合で表彰台を狙える力があり、21年大会の種目別ゆかで銀メダルの南一輝(エムズスポーツク)は跳馬での貢献も期待される。初代表の千葉健太(セントラルスポーツ)らを含めて実力を出し切れば、2015年大会以来の団体金に手が届きそうだ。
連覇が懸かる中国は地元で杭州アジア大会が開催されているため主力を分散させたが、技の難度を示すDスコアの合計は日本より上とみられる。日本はミスを抑えて出来栄え点のEスコアで稼ぎ、ライバルを抑えてパリ五輪へ弾みを付けたい。
女子は昨年、全員が初代表ながら団体総合でメダルまであと一歩に迫った。種目別平均台で金を獲得した渡部葉月(筑波大)がけがで離脱したのは痛いが、銅だった宮田笙子(順大)や16歳で初代表の岸里奈(戸田市スポーツセンター)、21年大会の平均台を制した芦川うらら(日体大)らで穴を埋める。
【時事通信社】
〔写真説明〕試合会場で調整する橋本大輝=27日、ベルギー・アントワープ
2023年09月28日 16時18分