レメキ、主役の輝き=日本代表候補から昇格の34歳―ラグビーW杯



ボールを持てば自在に突破。ハイパントをミスなく処理し、効果的なキックで陣地を取り戻す。FBレメキがグラウンドを縦横無尽に走り回り、勝利に貢献。プレーヤーオブザマッチに輝いたのも当然だった。

日本が前半にスクラムを起点に奪った2本のトライは、いずれもレメキが突破口を開いて生まれた。「今、調子がいいから」とさらり。ロングキックで相手の大型FWを後ろに下げ、消耗させることにも成功。攻守に抜群の働きを見せた。

6月に始まった代表合宿には代表候補選手として参加。W杯前の実戦では、出場機会は全くなかった。それでも練習では主力相手に全力でプレー。自身と同じ「候補」の立場の若手に「自分たちにとっては、ここがアピール」と声を掛けながら汗を流した。

諦めない姿勢は無駄にはならなかった。本職のWTBだけではなく、SOやFBもできる万能ぶりが評価され、W杯メンバー入り。そしてチリとの初戦で途中出場。イングランドとの第2戦では序盤で負傷退場したFBマシレワに急きょ代わり、安定したプレーを披露した。試合ごとに評価を高め、ついにサモア戦で先発出場。大舞台でまばゆい輝きを放った。

「きつい合宿をやってコンディションもいい。何よりラグビーを楽しんでいる」。W杯は2度目。7人制日本代表として2016年リオデジャネイロ五輪も経験している。頼もしい34歳は、もはやチームに欠かせない存在だ。(トゥールーズ時事)。

【時事通信社】 〔写真説明〕サモア戦の前半、突進するレメキ(右)=28日、フランス・トゥールーズ(AFP時事) 〔写真説明〕サモア戦の前半、突進するレメキ(右)=28日、フランス・トゥールーズ

2023年09月29日 11時11分


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