プロ野球楽天の森井誠之社長は30日、仙台市内で記者会見し、同僚選手にハラスメント行為を働いた安楽智大投手(27)と来季の契約を結ばないと発表した。同日が日本野球機構への提出期限となっていた保留選手名簿には記載しない。
森井社長は「球団としては見過ごすことのできない、重大な事象。このたびは誠に申し訳ございません」と謝罪した。
球団は複数の選手から安楽投手に関する相談が寄せられたことを受け、アンケートや聞き取り調査で事実確認を進めていた。その結果、「ばか」などの暴言や「罰金」と称した金銭の徴収、ロッカールームで逆立ちを強要して下着を脱がせ、下半身を露出させるなどの行為が明らかになった。
安楽投手は「自分の口で直接謝罪をしたい」と話しているという。同投手は自由契約となるため、ルール上は楽天を含む各球団との交渉が可能。森井社長は来季の契約は否定したが、その後については「彼の将来、全てを否定するものではない」と述べた。
安楽投手は愛媛・済美高から2015年にドラフト1位で入団。今季は中継ぎとして57試合に登板して3勝2敗10ホールド、防御率3.04。
【時事通信社】
〔写真説明〕安楽投手による同僚へのパワーハラスメント疑惑について、記者会見する楽天の森井誠之球団社長(左)=30日、仙台市宮城野区
〔写真説明〕安楽智大投手
2023年11月30日 21時27分