佐々木麟太郎をチームの核に=ソフトバンク、異例の指名決断―プロ野球



10月のプロ野球ドラフト会議で、ソフトバンクが佐々木麟太郎内野手(米スタンフォード大)との交渉権を獲得した。入団を断られる恐れがある中で、異例の1位指名。城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)は「リスクを背負ってでも欲しい選手」と強調した。

岩手・花巻東高時代に通算140本塁打を放った左の強打者。同校3年時にもドラフトの目玉となり得る素材だったがプロ志望届を提出せず、進路の幅を広げるため米国の名門大学へ進んだ。

佐々木のドラフト指名が可能になった今年、複数球団が熱心に視察。ソフトバンク幹部は「外れ1位なら指名する球団はある」とみて、初回入札を決めた。DeNAとの競合は予想外だったものの、城島CBOが当たりくじを引き当てた。

積極的な補強と、ドラフト下位や育成の選手を育てることで強力なチームをつくってきたが、近年のドラフト1位では核となった選手がいない。球団が求めるのは柳田悠岐外野手に次ぐ生え抜きのスター。城島CBOは、佐々木は「チームのリーダーになれる」と太鼓判を押す。

入団交渉は大学のシーズンが終わる来年5~6月以降となる見込みで、同7月末が期限。米大リーグ球団からのドラフト指名もあり得る佐々木が、日本球界入りを選ぶかどうか。球団幹部は「ないことはないだろう」と期待する。

勉学にも励んでいる佐々木。大学残留も考えられる一方、米国の大学は休学制度が充実しており、選手を引退した後に復学することもできる。複数の選択肢を持つ注目のスラッガーは、どの道を選ぶか。

【時事通信社】 〔写真説明〕米スタンフォード大・佐々木麟太郎内野手の交渉権を獲得し、喜ぶソフトバンクの城島健司チーフ・ベースボール・オフィサー(CBO)=10月23日、東京都内 〔写真説明〕米大学野球でデビューを果たしたスタンフォード大の佐々木麟太郎=2月15日、カリフォルニア州フラートン

2025年12月20日 07時16分


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