
大相撲初場所は11日、東京・両国国技館で初日を迎える。破竹の勢いでスピード出世を続ける新大関の安青錦は横綱昇進へ意欲を燃やす。生きのいい若手の義ノ富士は、自己最高位の西前頭筆頭に番付を上げた。新進気鋭の2人が新春の土俵を盛り上げる。
◇今まで通り
安青錦は冷静に前だけを見詰める。年6場所制となった1958年以降の初土俵では、付け出しデビューを除けば最速の所要14場所での昇進。「大関に上がったから、何かを変えるとかは考えていない。今まで通りやっていけたらいい」。落ち着いて話す言葉には揺るぎない自信がにじむ。
変わらぬ姿勢を強調するが、自身を取り巻く環境は大きく異なるものに。昇進に伴い、ウクライナ出身では初めての看板力士に国内外から取材や番組出演の依頼が殺到した。「ありがたい。ただ、自分の仕事は稽古をして、土俵で勝つこと」。激動の日々が明け、勝負師の顔を見せる。
4日には、荒汐部屋に出稽古した。昨年12月22日の番付発表後では初めて相撲を取り、「感覚は戻ってくる」。5日の横綱審議委員による稽古総見。横綱豊昇龍、大関琴桜と手合わせし、持ち前の低い体勢からの攻めを披露した。ペースを上げ、己の形を再確認している。
初場所は、2場所連続の賜杯獲得が懸かるものの、新大関の優勝は2006年夏場所の白鵬が最後と高いハードルが待ち構える。やや足りない稽古量を克服して好成績を収められれば、早くも目標とする最高位が見えてくる。「誰もが上がれるところじゃない。やれることは全部やっていきたい」。自らの手で新たな未来を切り開く。
【時事通信社】
〔写真説明〕稽古総見で相撲を取る安青錦(左)=5日、東京・両国国技館
2026年01月07日 07時04分