
ノルディックスキー・ジャンプでは、国際スキー・スノーボード連盟(FIS)が通常、ワールドカップ(W杯)のシーズンごとにルールを細かく定める。たびたび注目されるのが選手が着用するジャンプスーツの規定。2022年北京五輪の混合団体では、高梨沙羅(クラレ)ら計5人の女子選手がスーツ規定違反で失格となる事案が発生し、測定方法などを巡って物議を醸した。
ミラノ・コルティナ五輪に向け、FISは「クリーンでフェアな戦いを目指す」ことを強調してルール改正を進めてきた。23~24年シーズンに選手の身長、股下などの測定に3Dスキャナーを導入。翌シーズンには、スーツの各パーツに識別用マイクロチップの装着を義務付け、使用できるスーツの数も制限した。
昨年の世界選手権では、規定に違反する素材で縫われたスーツを着用したとしてノルウェーの2選手を失格に。代表コーチと用具担当者が意図的な不正を認めた。前代未聞の事態を受け、FISは今季前にスーツのカットや縫い目、脚や裾など各部分の形状をより細かく規定。違反があった場合のペナルティーについても、1度目でイエローカード、2度目で出場停止といったように実効性を高めた。
今季のW杯では、飛躍後の検査回数が増加。日本男子の中村直幹(フライングラボラトリー)は「各国満遍なく多くなった。スーツの股下や袖など毎回違う部分を測定するが、測る部分がなくなってしまうぐらい検査に呼ばれる」と語る。ルールの細分化、厳格化により、FISが望む公平な戦いは今回の五輪で実現するか。
【時事通信社】
〔写真説明〕ノルディックスキー・ジャンプ混合団体で2回目の飛躍を終え、涙する高梨沙羅=2022年2月、中国・張家口
2026年02月06日 21時05分